意外に多い、実は多い職場での死亡事故

安全解説

2021年4月

年間の死亡事故件数

職場で死亡事故が起こっているのはご存じでしょうか?

労働災害による年間死亡者数は約800人に上ります。
交通事故の年間死亡者数は約3000人です。


引用元:厚生労働省 報道発表資料  警察庁 安全・快適な交通の確保に関する統計等

交通事故の方が年間死亡者数は多いです。

死亡事故の対象となる対象者の数を見ると、
交通事故は一般の人が歩いていても轢かれたり、対象は人口ほぼ全体といえます。約1億2000万人。
労働災害は就業している労働者が対象。約6700万人。

死亡事故にあう確率は?

 対象の比率では

交通事故は約4万人に一人

労働災害は約8万に一人

比率でも交通事故の方が高いです。
ただ、見方を変えると、交通事故にあう確率の半分にも上ると考えると、無視できないところでしょう。

では、認識の上ではどうでしょうか?
交通事故は幼稚園保育所・小学校からずっと啓蒙され続けて、運転免許など制度が整備されています。
町を歩けば交通標識や交通安全に対する認識は高いといえます。
対して、労働災害は学校でもほぼ習うことも機会もなく、会社に勤めてはじめて教育をうける。場合によっては何もされない会社さえあります。

交通安全に対して、労働安全については認識が非常に低いと言えます。

あまり知られていない死亡事故

職場での死亡事故って聞いたことありますか?

なぜ知られていないか?

学校での教育にはないということもあります。ですが、総じて、労働災害による事故は新聞テレビではあまり報道されません。報道されても扱いは小さいものです。
死亡事故で新聞に掲載されても地方ニュースで数行といったところです。
関連して送検事案は地方ニュースにも掲載されないことが多いです。
報道的には、職場の人の話なので、一般の人には関係・関連が薄いというところでしょうか?
こうした事故に会うような危険な作業をしているのは限られた人だったからかもしれません。

しかし、昔と違って、今は「一億総活躍時代」、これからはみんなが働く時代 です。
今はその危険な建設現場や工場の危険な作業でも女性や年配の人が活躍している時代です。
ひと昔前では考えられなかった状況です。

今はみんな男も女も、高齢者も総じて活躍し働く時代。
安全について、みんなが認識しておいたほうが良いと思います。

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